PIOブック覚え書き

読んだ本のレビューについて、月ごとにまとめます。

NHK国際放送が選んだ日本の名作
著者: 朝井リョウ、石田衣良、小川洋子、角田光代、坂木司、重松清、宮下奈都、東直子
出版社: 双葉社
価格: 560円
発売日: 2019年07月10日

新しい短編小説を探して行き当たった文庫本(2019年7月刊)。朝井リョウ(1989年生まれ)以外の7名は全員1960年代生まれです。初出2007~2016年……新しいと言えるかなあ。


1日10分のごほうび NHK国際放送が選んだ日本の名作
著者: 赤川次郎、江國香織、角田光代、田丸雅智、中島京子、原田マハ、森浩美、吉本ばなな
出版社: 双葉社
価格: 616円
発売日: 2020年03月11日

2020年3月刊。田丸雅智が1987年生まれで一番若く、赤川次郎が1948年生まれ。他の6人はみな1960年代生まれ(たぶん)。小説業界を支える年代?


街への鍵
著者: ルース・レンデル
出版社: 早川書房
価格: 2052円
頁数: 421P
発売日: 2015年08月07日

謎解きそのものより、イギリスの街に住むいろいろな階層の生活を覗き見るような感覚が楽しいかも。原語での出版1996年、日本語訳版2015年。

7月に復活した読了冊数ですが、
8月は学期末の忙しさに翻弄されて、またまた激減。
3冊のみとなりました。


 あと少し、もう少し
著者: 瀬尾まいこ
出版社: 新潮社
価格: 1575円
頁数: 278P
発売日: 2012年10月

駅伝に挑む中学生たち。青春小説の王道です。エリート先鋭部隊ではないところが、またよい。筆者ならではの温かさに満ち、ほろりときてしまう小説。


 オーケストラー―知りたかったことのすべて
著者: クリスチャン・メルラン
出版社: みすず書房
頁数: 608P
発売日: 2020年02月

『フィガロ』紙で音楽批評を書き、オーケストラ奏者についてラジオ時評をする筆者が、オケの内幕、バラしちゃうぞ!という本。全600頁超。ウンチク満載です。


 なぜ台湾は新型コロナウイルスを防げたのか (扶桑社BOOKS新書)
著者: 野嶋剛
出版社: 扶桑社
発売日: 2020年07月

「台湾では健全な民主主義に対する恐れを政治家が持っている。」……ここが、日本との大きな差だよなあ、と納得。

オンライン仕事でPCに終日向かっていることにさすがに嫌気がさし、
区立図書館も使えるようになったところで、紙の本を読む日常が戻ってきました。
そんな今、老眼が進んでしまったことを、まざまざと実感しております。


背中の蜘蛛
著者: 誉田哲也
出版社: 双葉社
発売日: 2019年10月16日

娯楽性の高い警察小説~♪のノリで読み始めたら、途中で背筋が寒くなりました。実は、社会派小説です。直木賞候補作。


ベートーヴェンの愛弟子: フェルディナント・リースの数奇なる運命
著者: かげはら史帆
出版社: 春秋社
発売日: 2020年04月25日

ベートーヴェンと同郷(ボン生まれ・14歳年下)の弟子・フェルディナント・リースの人生を追う伝記。18世紀末から19世紀の欧州音楽事情が生き生きと伝わって、お見事。


 神様のカルテ0
著者: 夏川草介
出版社: 小学館
頁数: 223P
発売日: 2015年02月24日

図書館に予約して待つこと半年。「ゼロ」とは、第1作の前にさかのぼった学生時代の話。ううむ。特にワクワクすることもなく、予定調和で終わっちゃった感じ。私の中で旬が過ぎちゃったのかなあ。


本日は、お日柄もよく
著者: 原田マハ
出版社: 徳間書店
頁数: 381P
発売日: 2013年06月07日

政治小説、若者の成長物語、言霊を語る小説、恋愛小説……いろんな要素を詰め込んで、はい、一聴上がりな小説。


反音楽史―さらば、ベートーヴェン
著者: 石井宏
出版社: 新潮社
頁数: 486P
発売日: 2010年09月29日

バッハ、ベートーヴェン、ブラームス……ドイツ音楽を中心に論じる「音楽史」は後世からの目。実は、モーツァルト、ベートーヴェンの時代、音楽の中心はイタリアであり、オペラであった!


コンダクター
著者: 神永学
出版社: 角川グループパブリッシング
頁数: 429P
発売日: 2008年09月26日

娯楽小説としては合格。演奏家として歩む若者たちの過去の闇、ミュージカル公演の現実、警察側のどろどろ。ゴシップ的興味と、次々に覆る展開で読者をひっぱります。でも、やはり荒唐無稽だなあ。


ベヒシュタイン物語―究極のピアノを求めて
著者: 戸塚亮一
出版社: 南斗書房
発売日: 1993年05月01日

ベヒシュタイン代理店の経営者による1993年刊行の書。他人の著作の引用や翻訳でページを埋めるという構成は、著作権的に問題ないのか?古色蒼然の感あり。


ベートーヴェンとベートホーフェン―神話の終り
著者: 石井宏
出版社: 七つ森書館
発売日: 2013年09月01日

モーツァルトとベートーヴェン(生前は「ベートホーフェン」と呼ばれた)は年の差わずか14歳。でも、前者は身分の低い「楽士」、後者は「偉大な芸術家」として死を迎えます。後者の実像、なるほど納得です。

私にとって前代未聞の事態発生。

Covid-19禍により、すべての仕事がオンラインに。
3機関、7種の授業について、
 授業準備(コース見直し)・授業実施&報告・課題添削
を常にぐるぐるとやり続けないと仕事が成り立たない、という事態に陥り、
読書をする余裕が、すっかり消え失せました。

4月:0冊

5月:
 『おちび』
著者: エドワード・ケアリー、古屋美登里
出版社: 東京創元社
価格: 3780円
発売日: 2019年11月29日
ページ数:588頁
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貧しい少女の欧州おしん物語?創元社刊行って推理もの?と疑心暗鬼で読みだしたら、止まらなくなりました。フランス革命前後のおどろおどろしさ、生々しく伝わります。極上の欧州歴史小説。
字が小さくて分厚い、密度の濃い本を久々に読了。


6月
『傲慢と善良』
著者: 辻村深月
出版社: 朝日新聞出版
頁数: 416P
発売日: 2019年03月05日
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結婚観・都会VS地方。婚活が暴く人の本性。もう「うんうん、あるある」の嵐です。
題名に深くうなずき、最後まで着地点が見えない展開に拍手喝采。
読み始めて3時間で読了。

『カフーを待ちわびて』
著者: 原田マハ
出版社: 宝島社
頁数: 346P
発売日: 2008年05月12日
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最近、原田マハにはまっている夫に勧められて読んでみたけれど、私にはヒットせず。
ただいまの私、透明感ある恋愛小説を味わえるような心理状態ではないらしい。
甘すぎるだろっ!と突っ込みたくなる箇所多々。
デビュー作だけあって、文章もまだ幼い感じかも。原田マハ。

コロナウイルスcovid-19、おそるべし。
電車に乗る機会が極端に減り、車中での読書量がゼロとなりました。


『夢見る帝国図書館』
著者: 中島京子
出版社: 文藝春秋
頁数: 404P
発売日: 2019年05月15日

頭陀袋のスカートをはき、ピノキオのような雰囲気をまとった喜和子さん。図書館にこだわる彼女の人生とは?小説の本筋とコラムの関係は?読むうち、どっぷりハマってしまいます。


『アルゲリッチとポリーニ ショパン・コンクールが生んだ2人の「怪物」』
著者: 本間ひろむ
出版社: 光文社
価格: 924円
頁数: 232P
発売日: 2020年01月15日

1960年のショパコン優勝者のポリーニ(1942年~)と、次の1965年、同コンで優勝したアルゲリッチ(1941年~)。軽く読めるゴシップ本の趣。でもポリーニはゴシップがない!


『リーチ先生』
著者: 原田マハ
出版社: 集英社
価格: 1944円
頁数: 472P
発売日: 2016年10月26日

リーチの生き生きした評伝であるとともに、架空の人物・亀乃介を主人公に据えたことで、小説ならではの面白さも。なかなかやりますねえ、原田マハ。


『デトロイト美術館の奇跡』
著者: 原田マハ
出版社: 新潮社
価格: 506円
頁数: 133P
発売日: 2019年12月23日

「薄い文庫本で、ちょっといい話を読んで感動したい」という方に自信を持っておススメします。


『おっぱいとトラクター』
著者: マリーナ・レヴィツカ
出版社: 集英社
価格: 840円
頁数: 464P
発売日: 2010年08月20日

原題は『ウクライナ語版トラクター小史』。ドタバタストーリーには日本語版のタイトルがマッチするでしょうが、私にとっては原題の内容の方が強烈でした。ウクライナの歴史、初めて肌で感じました。


『リバース』
著者: 湊かなえ
出版社: 講談社
価格: 1512円
頁数: 282P
発売日: 2015年05月20日

わくわくとページを繰るスピードアップ。その意味では上出来の本。でも、相変わらず読後感がよくない。

コロナウイルスcovid-19が、まさかこんな事態を招くとは思っていなかった2月の記録。
(これを書いているのは2020年3月3日)

徐々に春休みに入って行き、通勤時間が短くなるのを受けて、
読書時間減少。

『〈対談〉音楽で生きていく! 10人の音楽家と語るこれからのキャリアデザイン』
著者: 青柳いづみこ
出版社: アルテスパブリッシング
頁数: 312P
発売日: 2019年11月12日

自発的な発想で活動し、成功を得ている20~30代の音楽家10人へのインタビュー集。さすがの知性と行動力、そして信念に唸らされます。

『肩胛骨は翼のなごり』
著者:デイヴィッドアーモンド
出版社: 東京創元社
価格: 735円
発売日: 2009年01月22日

「肩甲骨」という言葉に惹かれて手に取りましたが、軽そうに見えて予想外の深さがありました。実は児童書みたいですが、大人にこそ響く世界かも。両親、生まれたばかりの妹とともに、荒れた家に引っ越してきた少年マイケルの、出会いと成長の物語。

『今はちょっと、ついてないだけ』
著者: 伊吹有喜
出版社: 光文社
頁数: 292P
発売日: 2016年03月17日

ちょっと出来すぎの感ありですが、人生間違えちゃった……的な人々がタッグを組むと凄いんだぜえ!というお話。

『熱源』
著者: 川越宗一
出版社: 文藝春秋
頁数: 426P
発売日: 2019年08月28日

直近の直木賞受賞作。国語教育、北国、ポーランド、金田一京助、文明……個人的に、強いご縁を感じるテーマの作品でした。「なぜこのタイトル?」の答え、読了後に深く納得です。

『82年生まれ、キム・ジヨン』
著者: チョ・ナムジュ
出版社: 筑摩書房
頁数: 192P
発売日: 2018年12月07日

 統合失調症を患った特異な女性の話?……と読み始めたら、ごく一般的な女性の生き方を淡々を描くものでした。韓国人女性は元気!前向き!というイメージが偏ったものだと実感。


『神様のカルテ2』
著者: 夏川草介
出版社: 小学館
価格: 690円
頁数: 384P
発売日: 2013年01月04日

第1作より出来がいいぞ!と思いました。転勤してきた大学時代の同級生の変貌ぶり、病院を支える古狐先生の発病、そして話の着地のさせ方、お見事です。やるな。


『神様のカルテ 3』
著者: 夏川草介
出版社: 小学館
価格: 750円
頁数: 484P
発売日: 2014年02月06日

古狐先生亡き後、本庄病院には医療界の最先端をゆく美人医師・小幡先生が登場。彼女の行動は徐々に毀誉褒貶相半ばする状況となり、ついには一止の人生をも動かします。


『新章 神様のカルテ』
著者: 夏川草介
出版社: 小学館
頁数: 413P
発売日: 2019年01月31日

栗原一止、大学病院勤務の大学院生となる。そして父となる。人間としての一止の器も、描かれる世界も、一段とスケールアップ。納得の一冊。


『古関裕而-流行作曲家と激動の昭和』
著者: 刑部芳則
出版社: 中央公論新社
頁数: 294P
発売日: 2019年11月19日

晩年の「好々爺の代表」みたいな古関裕而氏しか知らなかったので、古賀政男vs古関裕而の対比など、興味深く読みました。戦中を含めた昭和史が生々しく迫ってきます。


『ピアニスト舘野泉の生きる力 (ソリストの思考術 第八巻)』
著者: 舘野泉
出版社: 六耀社
頁数: 224P
発売日: 2013年10月26日

しなやかにして強い生き方、考え方の体現者です。左手だけか、両手かなんて、真の音楽家であれば、ごく些末な差なんですね。


『きみはだれかのどうでもいい人』
著者: 伊藤朱里
出版社: 小学館
頁数: 284P
発売日: 2019年09月23日

同時代感にあふれた小説。「そんなの、知らねえよ」や「〇〇さんって、優しいんですね」といった言葉の破壊力に慄然。


『美しき愚かものたちのタブロー』
著者: 原田マハ
出版社: 文藝春秋
頁数: 448P
発売日: 2019年05月31日

松方コレクションをめぐる大河小説です。直木賞の候補作となりましたが、ううむ。大上段に振りかぶりすぎちゃった感あり、かも。


『太陽の棘』
著者: 原田マハ
出版社: 文藝春秋
価格: 659円
頁数: 268P
発売日: 2016年11月10日

舞台は米軍占領期の沖縄。米軍所属の若い軍医と、美術村を形成して画作に励む若い画家たちの交流を描く作。芸術を通した人間同士の触れ合いに、胸が熱くなります。

恩田陸
出版社: 幻冬舎
頁数: 120P
発売日: 2019年10月02日

『蜜蜂と遠雷』のスピンオフ短編集。でも、描かれる世界はそんな枠には収まりません。


内田樹
出版社: マガジンハウス
頁数: 240P
発売日: 2019年07月11日

題名どおり「くよくよ悩むなよ、人生なんとかなるよ、俺がその代表だよ」ってことを言いたい本なんでしょうが、そのメッセージが届くかどうかは、読み手側の心持ちのありよう次第ですね。


原田マハ
出版社: 幻冬舎
頁数: 408P
発売日: 2017年10月25日

印象派台頭期のフランスの画壇、画商の様子と、同時代の日本(江戸末期~明治初期)がつながって見えたのが収穫。ゴッホの弟・テオに共感しました。


夏川草介
出版社: 小学館
価格: 580円
頁数: 256P
発売日: 2011年06月07日

私のよどんだ心を清浄にしたい、そんなときに読むことをお勧めします。

スーザン・トムズ
出版社: 春秋社
頁数: 345P
発売日: 2012年06月22日

訳者がピアニストの小川典子氏!と気づいて手に取った本。今のイギリスに生きるピアニストの日々、葛藤などが垣間見えます。


宮部みゆき
出版社: 文藝春秋
頁数: 396P
発売日: 2018年11月30日

このシリーズの描くもの、当初は「ふわふわの砂糖菓子の中に隠された小さな毒」だったはずなのに、今や「悪意に満ちた致死量の毒」に。ここまで真っ黒に描き切る宮部みゆきに驚き!


ペーテル・バルトーク
出版社: スタイルノート
頁数: 464P
発売日: 2013年08月08日

「父は、私が知り得た最も素晴らしい人物だった。」この一言がこの本の内容を端的に示しています。息子にこういう感慨を持たせ得る父の姿とは。


藤原清登
出版社: 河出書房新社
頁数: 222P
発売日: 2018年10月25日

題名に惹かれて手に取りました。ルールというほど体系化された内容ではなく、ジャズのベーシスト、コントラバス奏者としての栄達の道のりを描く自伝といった趣。


髙木裕
出版社: 音楽之友社
頁数: 191P
発売日: 2019年05月31日

著者は、スタインウェイを扱う著名なピアノ調律師。ホロヴィッツが愛した特別なピアノ2台(1887年製と1912年製のスタインウェイ)は、今、彼の手元に。


橘玲
出版社: 集英社
価格: 1512円
頁数: 256P
発売日: 2019年07月26日

メディア報道のうさん臭さをバシッと解明してもらえました。


更新が遅れました。
何だかんだと忙しくて、つい失念。
そういうわけで、読んだ本も少なかった10月でした。秋なのに。。。


『傑作はまだ』
著者: 瀬尾まいこ
出版社: エムオン・エンタテインメント
頁数: 224P
発売日: 2019年03月08日

「私の傑作は息子」なんてことはとても言えない、子育てに失敗した母親には、強烈な毒となる本です。


『カンパニー』
著者: 伊吹有喜
出版社: 新潮社
頁数: 347P
発売日: 2017年05月22日

”池井戸潤””的経済小説のバレエ公演版?……という印象。「四十九日のレシピ」の著者らしく、毒より夢のカラーが勝っていますけれど。


『貧乏お嬢さま、イタリアへ』
著者: リース・ボウエン
出版社: 原書房
頁数: 416P
発売日: 2019年07月05日

舞台は1935年、ヒトラーが存在感を増す欧州。ジョージーの滞在するイタリアの大邸宅で、またもや殺人事件発生。今度の容疑者はなんと彼女の母クレア!

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